ミツキ・ミヤワキ こと「Mitski」の音楽に心を揺さぶられる

Mitski(ミツキ)とは

Mitski On Audiotree Live

1990年、日本生まれのアメリカ人の父と日本人の母を持つハーフであるシンガー・ソングライター、ミツキ・ミヤワキのソロ・プロジェクト。

Mitski のサウンドを形成する3つの要素

アイデンティティの模索

幼少期に頻繁に転居を経験、しかも世界各地。

現在はニューヨークを活動の拠点にしていますが、父親が軍人だったこともあり、コンゴ民主共和国、マレーシア、中国、トルコなどさまざまな国を行き来する環境の中で育ちます。

また、日本人でもあり、白人でもある、自分でアイデンティティを見出さなければならないという葛藤も。

聴く者の感情に訴える、自己の内面を吐露するような歌詞は、このような彼女のバックグラウンドから生まれてくるのでしょう。

1970年代の日本のポップ・ミュージック

母親の影響からニューミュージックと呼ばれた、中島みゆき、松任谷由実らシンガー・ソングライターから、山口百恵まで、1970年代の日本のポップ・ミュージックを聴いていたといいます。

そして19歳のときに作曲活動をスタートした彼女の音楽には、ときおり日本語のフレーズが登場し、日本人の心に響くどこか懐かしいメロディの曲があったりします。

ちなみに近年のフェイバリットなシンガーには、椎名林檎やビョークを挙げています。

専門的な音楽知識

ニューヨーク州立大学のパーチェス校で、基礎音楽をからオーケストラまで幅広く学んでいて、学問に裏打ちされた曲の構成力と圧倒的な歌唱力を身に着けた上でのサウンドも特徴のひとつ。

在学中に、ピアノの弾き語りを基調とした『 Lush 』、学生オーケストラをフィーチャーした『 Retired from Sad, New Career in Business 』と、2作品をセルフ・リリースしています。

ディスコグラフィー

これまで自主製作盤を含む4枚のアルバムと1枚のライブアルバムをリリース。

1・2作目はピアノ主体、3・4作目はギター主体な色分けになっています。

4thアルバム『Puberty 2』(2016年)

PUBERTY 2

1. Happy
2. Dan the Dancer
3. Once More To See You
4. Fireworks
5. Your Best American Girl
6. I Bet on Losing Dogs
7. My Body’s Made of Crushed Little Stars
8. Thursday Girl
9. A Loving Feeling
10. Crack Baby
11. A Burning Hill

レーベル移籍(Dead Oceans)と契約第1弾となる新作『Puberty 2』は、初めて本格的なスタジオでレコーディングされたもの。

90年代のオルタナティヴ・ロックを彷彿とさせるエモーショナルなギター・サウンドが魅力な作品。

3rdアルバム『Bury Me At Makeout Creek』(2014年)

Bury Me at Makeout Creek 

1.Texas Reznikoffclose
2.Townieclose
3.First Love/Late Springclose
4.Francis Foreverclose
5.I Don't Smokeclose
6.Jobless Mondayclose
7.Drunk Walk Homeclose
8.I Willclose
9.Carry Me Outclose
10.Last Words of a Shooting Star

大学卒業後にリリースされた本作。

アルバムタイトルは、アニメ"シンプソンズ"のセリフから取られたというギター・ロック色が前面に押し出されています。

この作品は、Pitchfork や NME、Rolling Stone など、主要な音楽メディアから多くの賞賛を浴びて話題になりました。

2ndアルバム『Retired from Sad, New Career in Business』(2013年)

Humpty

1.Goodbye, My Danish Sweetheart
2.Square
3.Strawberry Blond
4.Humpty
5.I Want You
6.Shame
7.Because Dreaming Costs Money, My Dear
8.Circle
9.Class of  

1stアルバム『Lush』(2012年)

Lush

1.Liquid Smooth
2.Eric
3.Brand New City
4.Real Men
5.Wife
6.Abbey
7.Bag of Bones
8.Door
9.Pearl Diver

インパクトのあるMVが話題に

Your Best American Girl 

こちらのミュージックビデオに関しては、Chara もTwitterで、才能ある!とつぶやいているほど。

静から動への移り変わり、激しいギター・ディストーションは、Radiohead の『 Creep 』を彷彿させます。

Happy

1950年代のドラマ風のミュージックビデオは、ダグラス・サークの「天はすべてを許し給う」と、ウォン・カー・ウェイの「花様年華」からインスパイアを受けたそう。

ハッとさせられる結末の、ミステリアスな仕上がりになっています。

さいごに

理想のカップルは映画『もののけ姫』の、サンとアシタカと語る、宮崎駿監督およびジブリ作品のファンな、普通の女子的な側面もある彼女。

彼女自身が好きなビョークや椎名林檎、日本でも感情あらわに表現するミュージシャン、Chara や cocco、UA などを通過してきた聴く音楽ファンには、すんなり受け入れられるサウンドではないかと思います。

11月には再来日するみたいです。