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吉澤嘉代子という妄想力高め個性派シンガーソングライター

妄想系シンガーソングライター 吉澤嘉代子

1990年6月4日生まれ、埼玉県川口市出身。

父の影響で井上陽水を聴いて育ち、16歳から作詞作曲を開始。

2010年にヤマハ主催コンテスト「"The 4th Music Revolution" JAPAN FINAL」でグランプリとオーディエンス賞をダブル受賞。

妄想系とも称される個性的な世界観とキュートなルックスで注目され、

CMやナレーション、私立恵比寿中学、南波志帆らへの楽曲提供も行っているミュージシャン。

そんな彼女の初期3部作が完成

ミニアルバムやコラボアルバムを挟みながら、1年に1枚のペースでフルアルバムをリリースし、「屋根裏獣」で初期3部作が出そろったという具合。

初期3部作なんて聞くと作家、村上春樹の「風の歌を聴け」からのそれを連想してしまいますが。

アルバムごとに物語性のあるテーマがあって、毎回、彼女の妄想や空想の世界に引き込まれていくわけですが、当初から3枚のアルバムのテーマは決まっていたそうです。

3rd フルアルバム『屋根裏獣』(2017年)

屋根裏獣 【初回限定盤】

 アルバムのテーマは「物語」。

幼少期の吉澤が、日々妄想をしていた実家の工場の屋根裏部屋。その工場のような建物の上に小屋が描かれ、そこから光が周囲に広がっていく様子の絵を描いた鉛筆画のアルバムジャケットが妙にハマっています。

吉澤嘉代子「地獄タクシー」

 2nd フルアルバム『東京絶景』(2016年)

東京絶景(通常盤)

妄想から現実へ飛び出すような「日常の絶景」がテーマ。

日々の暮らしを舞台に、日常の何気ない一コマが、それぞれの曲の主人公の出会いによってドラマチックに変わる瞬間を切り取ったアルバム。

それでいて、リアルと空想の狭間を行ったり来たりするようなふわふわ感もあり、独特の世界が広がっています。

曲作りの際にも、北原ミレイや中島みゆきを意識して書いた歌詞や、山下達郎を意識したコーラスなど、彼女が通過してきた昭和のミュージシャンの影響がうかがえます。

曾我部恵一コメント

上京してしばらくは、東京の夜の煌めきの中に、これから始まる未来の仄暗い胎動を見ていた。「東京絶景」という歌は、ぼくにそのときの絶妙な開放感と不安を思い出させる。

吉澤嘉代子「東京絶景」

 1st フルアルバム『箒星図鑑』(2015年)

箒星図鑑

 「少女時代」がテーマのレトロ・ポップ満載のアルバム。

 強い変身願望を持ち、魔女になりたいと思っていた彼女が、魔女修行する少女から大人への成長、モラトリアム世代の葛藤など、悩み多き思春期のコンプレックスを肯定したいという願いを込めた作品。

吉澤嘉代子「ストッキング」

2016年には、コンセプトミニアルバムをリリース

吉澤嘉代子とうつくしい人たち (初回生産限定盤CD+DVD)

吉澤嘉代子がさまざまなアーティストとコラボレーションしたコンセプトミニアルバム。

本作には彼女がシンガーソングライターを目指すきっかけとなった「サンボマスター」をはじめ、盆地テクノの伝道師「岡崎体育」、ロシア系怪電波ユニット「ザ・プーチンズ」、「私立恵比寿中学」、ORESAMAの「小島英也」、元東京事変でthe HIATUSの「伊澤一葉」、「曽我部恵一」と、これまでの活動の中で出会った吉澤自身が、うつくしいと捉えるアーティストたちが集まっています。

2017年4月からはドラマ主題歌も

バカリズム原作、脚本、主演ドラマ「架空OL日記」に新曲「月曜日戦争」が決定。

ドラマ「架空OL日記」は、バカリズムが2006年から3年の月日をかけ、ネット上にこっそり銀行勤めのOLのフリをして綴っていたブログを書籍化した「架空OL日記」が原作。

独特の世界観があり、女性の気持ちを歌えるミュージシャンを探していた監督からのオファーで実現したもの。

 さいごに

たくさん存在する女性シンガーソングライターの中で、 昭和の歌謡曲やニューミュージックの懐かしさと、現代のポップが絶妙に混ざり合った彼女の音楽は、上手く差別化されているように思えます。

優れたアレンジと彼女の艶っぽい歌声が付加されてなおさら魅力的になっているような。